学校での健康診断などで、誰もが1回は視力検査をしたことがあるでしょう。しかし、目の検査は他にもさまざまな種類があります。パソコンやスマートフォンで目を酷使しがちな時代だからこそ、知っておくといいでしょう。
1.細隙灯(さいげきとう)顕微鏡検査
目の検査の中でも基本的かつ重要だとされているのが、特殊な拡大鏡である細隙灯を使ったこちらの検査。スリットランプの細い帯状の光で瞳を照らし、顕微鏡で拡大しながら結膜や角膜、虹彩などの視機能の検査を行います。その他にも、コンタクトレンズのフィッティング確認などにも使われます。
2.シルマーテスト
涙紙(るいし)と呼ばれる細いろ紙を、まぶたに挟んで行うテストです。5分間そのままの状態をキープし、涙紙に染み込んだ涙の数値によって涙の量を計測してドライアイの有無を調べます。これ以外にも、フルオレセインという色素を点眼し、細隙灯顕微鏡で目の表面の乾燥を観察する涙液層破壊時間(BUT)検査や、強い乾燥によって障害が出た部分を観測する生体染色検査などでもドライアイの検査ができます。
3.視野検査
片目につき上方60度、下方75度、鼻側に60度、耳側に100度というのが視野角の正常値です。しかし、これが視神経の炎症や網膜はく離などによって欠けてしまうことがあります。視野欠損と呼ばれるこれらの症状の診断に使われるのが視野検査です。コンピューター式の自動視野計やドーム状のゴールドマン型視野計にランダムに現れる光の点を使い、視野の広さを計測します。これだけではなく脳腫瘍の発見にも効果があるといわれているため、広い意味で重要な検査だといえます。
これらの検査は視能訓練士と呼ばれる方によって行われ、眼科医はその結果をもとにして治療方針を決定します。検査に使われる機械は年々複雑になっており、視能訓練士には眼科学の基本や検査の目的、結果の読み取り方はもちろん、機械特性の理解力や操作能力も求められます。養成機関でそういった知識を身につけ、資格を取得しなければ視能訓練士として働くことはできません。視能訓練士の学校として有名なのが大阪医専。専門学校としては珍しい4年制で、さまざまな検査・矯正機器を徹底して使い込むので知識と技術、そして視能訓練士としての自信をつけることができます。こういった学校で学んでいる視能訓練士の方であれば、安心して検査を任せられるでしょう。